フィリピン・セブ島の語学学校サウスピークの『TOEICスピーキング/ライティング試験対策レッスン(SWクラス)』と『スピーキングレッスン』について紹介します。
結論から言ってしまうと、SWレッスンは私の希望とはちょっと違ってたので2週間でやめ、その後2週間はスピーキングクラスに変更しました。
TOEIC SW試験対策クラス
TOEICスピーキング/ライティング試験対策を通じて、英語で話す能力を高めるレッスンです。「TOEICテストスピーキング/ライティング総合対策」というTOEIC SWテスト対策のテキストを使用しました。
スピーキング対策
TOEIC SW試験のスピーキング問題は、音読、写真描写、応答、解決策提案、インタビューなどで構成されます。
例えば応答問題では、
What time do you usually go to bed and how many hours do you usually sleep?
とういう問題に対し、15秒で答えます。
実際の試験では即答するのですが、授業では宿題としてだされるので、答えをノートに書いて、先生にチェックしてもらいます。
こんな感じです。
次に、この文章を暗記して、何も見ないで15秒で答えます。その際に先生がボイスレコーダーで録音するので、あとで自分の声を確認することができます。
自分の声を録音して確認することで、話すスピードが遅かったり、間が異常に長かったりという自分の欠点を知ることができます。この点は非常によかったのですが、私はこの授業をどうも好きになれませんでした。それは英文を「暗記」しないとけいないのと「時間制限」があること。
書いた文章と同じに言えるまで何度も繰り返す必要があるのです。上記の問題では15秒と短いのでまだよいのですが、解決策提案の問題では60秒と長いので、暗記するのは一苦労でした。
さらに厄介なのが、時間制限があること。制限時間をオーバーしたらダメで何度もやらされるのです。
写真描写はこんな感じの問題で、制限時間は45秒です。
模範解答はこんな感じです。まず全体を描写して、次に人物を描写するなど一定の型にあてはめて描写していきます。これ自体はよい訓練だと思いましたが、これを暗記して制限時間内で答えるというスタイルが私には合いませんでした。
参考記事 サウスピークのグループレッスン
このほかにも「意見を述べる問題」など論理展開が必要なものもあります。まず自分の意見を述べて、次にそれを裏付ける理由&具体例、そして最後に結論…といった型にあてはめてやっていきます。
論理的に説明をする練習をすることはよい勉強になると思いましたが、私の場合は、ライティングについてあまり指摘を受けることがなかったので、暗記することと制限時間内で答えることがメインとなっていまい、私が強化したかったスピーキングの授業とはやや異なるものでした。
SWクラスはSW試験のための訓練といった色合いが強いので、SW試験を受ける人や決まった型にあてはめて論理的に説明をする練習をしたい人には役立つ授業だと思います。しかし、私のように型にはめられたくなく、もっと自由度の高い英会話練習がしたいという人にはあまり向かないかもしれません。
ライティング対策
ライティングとしては、毎週1回300文字程度のエッセイ提出が課せられました。
メールでエッセイを提出するとこんな感じで添削されて戻ってきます。
間違いの訂正はしっかりとやってもらえますが、構成などについての指導は特にありませんでした。個人的にはこれは「Lang-8」などのオンラインサービスでもできると思ったので、あえてフィリピンでやらなくてもよいかなと感じました。
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私は日本でもコンスタントに英語学習を続けている人間なので、今回の留学では日本ではできないことをやりたいという気持ちが強くありました。SWレッスンの内容は、自分でもやろうと思えばできるし、自分のやりたいこととは少し違ったので、2週間でやめることにしました。
他の生徒の意見
上記はあくまでも私の感想であり、SWレッスンを否定するものではありません。何人かの生徒にSWの感想を聞きましたが、気に入っているという人もたくさんいました。
同時期に留学していたニコさんもSWレッスンを気に入っていたひとりです。そのことについて彼女のブログで紹介されているので参考にしてください。
英語と日本語の感覚の違いがこんなところにも。そんなに”I think that~”って必要?
スピーキングクラス
私がSWレッスンの代わりに選んだのが『スピーキングレッスン』。スピーキングレッスンはかなり自由度が高く、好きなトピックを自分で決めることができます。結果的にはこちらのほうが私がやりたかったスピーキング練習に近くて満足度が高かったです。
私は外国人相手に観光ボランティアガイドをしているので、そのときに役立つ英語表現を練習することにしました。仕事で英語を使う人の場合には、仕事に直結するような内容をテーマに選ぶとよいと思います。
宿題として、毎回2つのエッセイを書いていきます。私の場合は、1つのエッセイがかなりの長文になってしまったため、1レッスンで1エッセイという感じですすめていきました。このあたりも自由度が高くてやりやすかったです。
私が選んだテーマは
- 東京での電車の乗り方
- 神道と仏教の違い
- 芸者と舞妓の違い
- 浅草寺や雷門の歴史
- 茶道について
- 天皇の生前退位、日本の皇室について
などガイド中に外国人からよく質問される話題を選びました。
授業では、まずその日のトピックの概要を説明し、次に添削してもらいます。
『浅草』がテーマのときはこんな形で雷門や浅草寺の写真を紹介しながら、先生にも興味をもってもらう工夫をしました。
『茶道』がテーマのときは写真とともに、お椀を食堂から借りて、私の説明で先生が正しくできるかやってもらったりもしました。
説明のあとは、先生に観光客になってもらい質問をしてもらい、それに答えるという練習を繰り返しました。翌日には前日のトピックの復習をして、何度も練習することができ充実した授業でした。
自分の話したいトピックについて説明したり、ディスカッションがしたいという人にとっては、SWレッスンよりもスピーキングレッスンのほうが向いているのではないかと思います。
ただ、教科書がなく自由度が高いので、先生の技量によって指導方法がかなり異なります。私は二人の先生からスピーキング授業を受けましたが、ひとりの先生はよかったのですが、もうひとりの先生は正直いまいちでした(もちろん講師の質は一定水準以上でしたが)。
まとめ
TOEICでよい点数をとることに重点をおいている人や授業に対するこだわりがあまりない人は、サウスピークのカリキュラムに従って勉強をすれば結果がでると思います(TOEICを受ける生徒はたいてい4Sという授業を受けており、4Sはとても好評の授業です)。
しかし、TOEICを受ける予定がなく、特にスピーキング力をもっと向上させたいという人は、自分が何をやりたいのかを明確にして授業を選ばないと、満足のいく授業が受けられない可能性があります。
長期留学の場合は、途中で授業を変更することができますが、1~2週間の短期の場合は授業の変更は難しいので(日本語禁止校では火曜17時までに変更届提出⇒翌週から変更という流れでした)、事前のカリキュラム相談のときに慎重に決めることが重要です。
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