バルセロナから電車で1時間ちょっとのところにある「モンセラット(Montserrat)」という山へ朝から日帰りで行ってきた。モンセラットは「のこぎり山」と呼ばれる奇岩群と「黒いマリア像」で有名なところ。壮大な景色がきれいで迫力があった。個人での行き方なども紹介するのでご参考に!
- 旅行期間:2014年3月14日 ~ 2014年4月3日(18泊21日)
- 旅行形態:個人旅行/母親(シニア・体力あり)との2人旅
- 訪問都市(スペイン):マドリード、トレド、サラゴサ、バルセロナ
- 訪問都市(ポルトガル):リスボン、オビドス、ナザレ
- 旅行費用:約23万円/人(お土産代を除く)
旅行概要の詳細: スペイン・ポルトガル旅行記【概要&まとめ】
前の記事:サグラダ・ファミリア教会の内部見学
バルセロナからモンセラットへの行き方
バルセロナ市内からモンセラットへ行くツアーがたくさんでているのでツアーを利用する方法もあるが(多くのツアーはバスを利用)、今回私たちは個人電車を利用して行った。
行き方の概要
「スペイン広場(Placa Espanya)駅」からカタルーニャ鉄道 R5線のManresa行きに乗り、その後「ロープウェイ(Aeri)」 or 「登山電車(Rack Railway, Cremallera)」に乗り換えてモンセラットへ行く。所用時間はトータルで約1時間半。
ロープウェイと登山鉄道は降りる駅が違うので注意が必要。ロープウェイの場合は「Montserrat-Aeri駅」で降り、登山電車の場合は「Monistrol de Montserrat駅」で降りる。
バルセロナ市内からモンセラットへは簡単に行くことができるので、自分のペースで自由に行動したいなら個人で行くのがオススメ!
スペイン広場駅でモンセラット行きのチケット購入
2014年3月31日(月) 旅行18日目(バルセロナ4日目)
アパートにて朝食
7:20 出発
外にでると結構強い雨が降ってきたので行こうかどうか迷ったが、天気予報では雨は朝だけとなっていたので、思い切って行くことにした。
アパート最寄りの「Entenca駅」から地下鉄5号線で「Placa De Sants駅」へ行き、1号線に乗り換えて「Espanya駅」で下車。「地下鉄のEspanya駅」から「鉄道のスペイン広場(Placa Espanya)駅」は歩いていける。
スペイン広場でモンセラット行きのチケット購入
お得なチケット
地下鉄&カタルーニャ鉄道&ロープウェイor登山鉄道&モンセラットのフニクラ(ケーブルカー)の往復がセットになったチケット「Trans Montserrat」が27.50ユーロとお得。
ただし、このチケットを使う場合は、「往復ともにロープウェイ」or「往復ともに登山鉄道」でないといけないので、片道ロープウェイで片道登山鉄道という使い方はできない。
せっかくなのでロープウェイと登山鉄道両方に乗ってみたかったので、このお得なチケットは買わずに普通にチケットを購入した。
スペイン広場(Placa Espanya)駅の券売機付近にはチケット買うのを手伝ってくれる駅員さんが数名いるので、その駅員さんに声をかけてチケットを購入。
「行きはロープウェイ、帰りは登山電車」というチケットを間違いなく買えるようにこのように紙に書いたものを駅員さんに見せたらすんなりと買えた(Aeri=ロープウェイ、Rack RailwayまたはCremallera=登山電車)!
往復のチケット(鉄道+ロープウェイ、登山鉄道+鉄道)
カタルーニャ鉄道でモンセラットのふもとへ
スペイン広場(Placa Espanya)駅のホーム
8:36発のカタルーニャ鉄道R5線に乗る予定であったが、早く着いたのでそれより1本前の8:16発のに乗れた。
カタルーニャ鉄道の時刻表(「S4/R5/R50」というpdfを開いてR5を調べればOK!)
8:16 『Manresa B.』行きのカタルーニャ鉄道R5線に乗車
車内には行き先案内表示があるので旅行者にもわかりやすい。
9:17 Montserrat-Aeri駅で下車
同じくモンセラットに行く観光客が7、8人降りた。
ロープウェイでモンセラットへ
ロープウェイ乗り場は歩いてすぐのところにあったが、まだ閉まっていた。
オープンは9:40からと書かれていたのでそれまで写真を撮ったりしながら待機
天気はあまりよくないものの朝降っていた雨はやんだので一安心
この山にロープウェイで登っていく
9:40 ロープウェイに乗車
最大傾斜45度、1350メートルをぐんぐん登っていく
約10分で山頂駅に到着
山頂駅から下を見下ろすろとこんな感じ
まず向かったのが修道院
モンセラット修道院で「黒いマリア像」にお祈り
11世紀に作られたベネディクト派の修道院。19世紀初めに戦争で破壊され、その後再建された。
大聖堂(バジリカ)。朝早かったため人がいなかった。
これが有名な「黒いマリア像」。
これをみるにはすごい行列との情報だったが、朝早かったため並んでいる人は誰もいなかった
マリア像に触れると幸運が訪れると言われている。マリア像は透明のケースで覆われているが、直接触れることができるように小さな穴があいている。
修道院のあとは、「サンタ・コバ(Santa Cova)」へ。
サンタ・コバ(Santa Cova)まで歩いて行ってみた!
かつて修道士たちがナポレオン軍から黒いマリア像だけは守ろうと、サンタ・コバという修道院から約30分離れたところにある洞窟の中に隠した。この洞窟はモンセラットの聖地とも言うべきところで現在でも多くの人が訪れる。
サンタ・コバへは途中までケーブルカー(フニクラ)で下ることができるが、朝早くで運行していなかったため歩いて行ってみた。
すごいモヤで下の方はなにも見えない状態。
一本道をひたすら歩いていく
遠くに小さく見えるのがサンタ・コバの礼拝堂。意外に遠い。
道の途中にはいろいろなモニュメントが飾られている。全部で15個ある。
このモニュメントはガウディ作「キリストの復活」。
11:15 モニュメントをたくさん見ながら、チンタラと40分位歩いてようやく礼拝堂に到着!
しかし、入口の門に鍵がかかっていて入れない。スペイン語で書かれた説明をみると11:30という文字が書かれていたので11:30まで待ってみることにした。
11:30になると、管理人のおじさんがきて門の鍵を開けてくれた。11:30オープンだったのだ。
★サンタ・コバの礼拝堂
礼拝堂内には祭壇があり、中央にキリスト、その右斜め下に黒いマリア像のレプリカが置かれている。
奥の部屋に行くと、サンタ・コバの洞窟に関係するものがいろいろと展示されていた。
朝早かったせいかここも見学者はほとんどいなくてガラガラだった。
帰りはモヤが少なくなっていて視界がだいぶよくなっていた。
この細い道をひたすら歩いてきた
上まで上がってきたらまたモヤがかかって、奇岩が見え隠れして幻想的。
モンセラット修道院で少年合唱団の歌声を
13時から修道院で行われる少年合唱団の歌声を聞くために、12:30頃に大聖堂へ行くとすでに大勢の人で満員。運よく席をゲットして座ることができた!
修道院に附属しているエスコラニア音楽院では、厳しい試験を通過した40名の少年たちが共同生活をして音楽を学んでいる。大聖堂では、毎日午後1時と7時にミサが行なわれており、そこで少年たちの歌声を聞くことができる。
少年合唱団の歌は10分程度。評判通り美しい歌声だった。
大聖堂の右側には黒いマリア像をみるための大行列ができていた。1~2時間待ちになるらしい。朝は誰もいなくてすいていたので、来るなら朝一番がオススメ。
カフェテリアで昼食
13:30 ランチ
駅の近くに大きなカフェテリアがありここでお昼を食べることができる。
セルフ方式で指さし注文するとおばちゃんがお皿に盛ってくれる。イカリングフライ、ソーセージ、ポテトサラダ、パン、ドリンクで1人15ユーロ位。観光地にしては良心的な価格。味はどれも美味しかった。
席は2階にもあるが、気づかない人も多いようで2階は結構すいていた。
朝から結構歩いて疲れたのでここでゆっくりと休憩をしてから、再び観光開始。
午前中より少し空が明るくなり、奇岩石がくっきりみえてきた。
ケーブルカー(フニクラ)に乗って山頂へ
山頂へはサン・ジュアン行きのケーブルカーに乗って約7分で行くことができる。
窓口で往復のチケットを購入(9ユーロ)
ケーブルカーは20分おきに運行されており、待合室に発車時刻が表示されている。
ケーブルカーはほぼ満員で発車!
ケーブルカーの中から撮影。ものすごい急こう配を登っていく。
天井もガラスで景色がよくみえるようになっている。
山頂はいくつかのハイキングコースがあった。とりあえずたくさん人が歩いて行く方に行ってみた。
奇岩に囲まれた道を歩くこと約15分
小さな小屋が見えてきた。これはかつて隠修士が住んでいたサン・ジュアン祈祷庵。中へは入れなかった。
さらに1時間ほど歩くと、山のてっぺんにあるサン・ジェロニ祈祷庵まで行くことができるが、その体力はないためここで引き返した。
ケーブルカーの駅近くで猫を2匹発見。とても人なつっこい猫だったのでなでたりしてしばし猫と触れあい
母親のカバンに乗ってしまい、おろそうとしてもしがみついて動かない猫!
ケーブルカー駅のすぐ横に展望台があることに気づき、行ってみると眺めがとても綺麗だった。危うく展望台に気づかずに帰るところだった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
山頂には約1時間滞在してケーブルカーで下って戻ってきた。
思った以上にモンセラットを満喫できて満足したので、バルセロナへ戻ることに。
モンセラットからバルセロナへ
16:15発の登山鉄道でMonistrol de Montserrat駅へ
登山鉄道
カタルーニャ鉄道 R5線との乗り継ぎがうまくいくような時刻表になっている
18時頃 Placa Espanya駅に到着
疲れがでて帰りの鉄道の中ではかなりウトウトと眠ってしまった
駅から地上にでると「スペイン広場」
アパートのオーナーから、スペイン広場からアパートまでは歩いて約20分と聞いていたので、散歩がてら歩いてみることにした。が、途中道を間違えたりして結局30分位かかってアパートに戻ることができた。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
夕食はアパート近くのちょっとおしゃれな量り売りの総菜専門店で惣菜を購入。適当に注文したら50ユーロもして少し驚いたが、美味しかったのでOKとする。
朝は雨が降っていたのでどうなるか心配だったけど、雨は止んでそれなりにキレイな景色をみることができたのでモンセラット観光は大満足だった
コメント
この2月25日より8日間、家内と二人でマドリッド、バルセロナに旅行してきました。家内が、旅行前に突然モンセラットに行きたいと言ったため、調べていたらこのサイトをみつけ、大変助かりました。楽しい?旅ができました。ありがとうございました。実は、?と書いたのは、登山電車とロープウエイに特にこだわりがなかったので、カタルーニャ鉄道駅で、登山電車の往復券?を英語表記にして買いました。行きは、順調に登山電車に乗りモンセラットへ、しかし帰りに切符が登山電車の自動改札を通りません。係りの人に聞くと、この切符は下に行けと言います。でも下は、ロープウエイの駅なので、右往左往して思い切ってロープウエイの駅へ行ったら、そうだ10分待てと言われ、初めてまじまじと切符を見たらAeriの文字。自分たちの切符が、ロープウエイのものと初めて気が付きました。でも行きは、何も言われず登山電車に乗れたのですよ?まあ、そんなわけで両方乗れました。(笑)まあ、結果オーライです。
でもモンセラットの知識は、ゼロだったので、本当に助かりました。ありがとうございました。また、どこかの旅行で参考にさせてください。
中島さん、コメントありがとうございます。このページがお役にたったようで大変嬉しいです。ロープウェイの往復切符にも関わらず、行きは登山電車に乗れてラッキーでしたね(行きは自動改札ではなかったのでしょうか?)。今後も素敵な旅行をされますように!
中島さん、Blotra さん、こんにちは、
モンセラット・ブログを楽しく読みました。
面白かったです。
私はモンセラットによく行きますが、登山電車とロープウェイは、会社が違います。
共同チケットは、ありません!
しかし、駅員が優しい人で、勝手に両方乗ってもいいですね(笑)
勉強になりました (^^)/